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華南で求められる日本人技術者とは



弊社は長年、華南地方で数々の工場の技術者の方に、仕事を紹介してきましたが、お持ちの技術が華南地方では生かされない方も多々いらっしゃいました。そこで、今回は華南地方で、どのような日本人技術者の需要があるのかを考察したいと思います。(図1参照)

(A)求人、求職とも多い業種 − プラスチック技術者など
まず、華南地方は言わずと知れた電子機器の生産基地です。ファックス、コピー機、コンピューターなどは、ほとんどが華南地方で組み立てられています。したがって、華南地方では電子機器の部品製造や組み立て工場などの求人が非常に多くなっています。ただし、同時に求職も多く、特にプラスチック成型などは求人、求職ともに多くなっています。

(B)求人が少ない業種 − 家電など
一方で、繊維や家電のようにコストの競争が激しい業界では、給与が高い日本人よりも中国人に対する求人が圧倒的に多くなっています。また、この業界は、日系企業よりも台湾系、中国本土系の企業が伸びており、中国からさらにコストの安い東南アジアへの工場移転も見られます。家電業界などで、中国で長年やってきた実力者の方も、同じ分野ではなかなか仕事が見つからないのが現状です。

(C)求職が少ない業種 − 電気・電子、精密プレスなど
電気・電子業界は、日本で高給をもらっている人が多いため、中国の現地採用を希望する方の希望給与も高くなりがちで、雇用契約まで至るのは難しいです。
携帯電話やノートパソコン、カメラなどを製造する精密プレスなど金属の微細加工は、高精度が求められるため、日本人の一流技術者を必要としていますが、人材は不足しています。また、自動車業界も人材不足の状況が続いています。

(D)求人、求職とも少ない業種 − 化学、医薬など
化学、医薬などの業界は、中国への進出が非常に限られています。これらの業種は装置産業であったり研究開発型であったりして、人件費の安い中国への進出の必要が無かったためです。一方、求職者の数も多くはありません。おそらくあまり中国に興味を持てないためでしょう。ただし、これらの業界でも中国での新たな需要を見込んで化学原料の工場建設に踏み切ったり、上海を中心に販売拠点を確立する動きもあるので、今後に期待できます。

図1.業種別日本人技術者の求人・求職状況 (パワーポイントの図を挿入)

さて、一方で企業の側からこの表を見た場合はどうでしょうか。企業が求人を出す場合に、業界の経験者に絞ってしまう傾向がありますが、実はあまり得策とは言えません。例えば、自動車産業、電気・電子などでは、同じ業界出身の技術者を現地採用するのは難しくなりますが、家電、オーディオなどの経験者に対象を広げれば、優秀な方で、しかも中国での経験が長い人材を雇えるチャンスがあります。特に、工場管理、スタッフ管理、生産管理など、技術よりも管理部門の求人の場合は、思い切って異業種の人材の採用を考えてみてはいかがでしょうか。

以上3回にわたって華南地方における日本人の就職事情を説明させていただきました。華南地方で求職活動をされる日本人はまだ少ないですが、上海と並ぶ産業基地であり、椰子の香りが漂う華南地方にぜひお越しくださいませ。


ブルーネット人材:笹谷 浩之