人材の求職状況と企業の求人動向
深セン網藍人材咨詢有限公司(BlueNet人材)
業務部長:出原祐作
・日系企業の求人現状
昨年度より世界金融危機の影響を受け、中国に拠点を置く日系企業も採用を控えていましたが、ここ最近の動向では生産工場に稼動再開の動きを受けて徐々に求人依頼数が徐々に回復傾向にあります。
要因のひとつとしては販売元の在庫がなくなり、工場に発注を行うケースが増えてきたという理由がありますが、抜本的な回復ではなく一時的な回復との見方もありますので、このまま景気が大きく回復するかどうかは不透明な状況です。
現在求人をされている企業様の多くは取り合えず急いで人材を採用するという姿勢ではなく、人材をじっくり時間をかけて選考する場合が多く見受けられ、また登録者の数も以前より増加しておりますので買い手市場の状況が続いているといえるでしょう。
・日本人人材の求職状況
一時は会社の規模縮小・閉鎖による解雇や日本在住の方で中国で働きたい人材の問い合わせや登録が激増していましたが現在は一段落ついたように感じます。状況としては企業の求人数に対して求職者数が以前と比べ多い為、必然的に競争率が高くなっており、また企業様も慎重に雇用者を選ぶ傾向にありますので、日本人の就職者にとっては厳しい状況となっています。しかしまったく求人がないということではありません。すべての企業が経営悪化をするということはなく、景気の影響を受けにくい業種や、新たに業務拡大、新規進出される企業もございますので、常に増員や欠員補充の為の求人のご依頼があります。求人内容に沿った経験・スキルをお持ちの人材は当然、就職を勝ち取ることができます。
・中国人人材の求職状況
日本人の現地採用人材と同じく企業の人員削減のあおりを受け以前と比べ求職者の数は多く、また希望給与を低く設定しても仕事につきたい人材の数も多く見受けられます。しかし優秀な人材は企業も雇用を行い就職をされますので、就職の決まっていない人材は日本語能力、希望給与、勤務年数などが良く似たレベルの人材が集まっている傾向があります。そのレベルの人材の雇用を検討している企業にとっては、以前より安めの給与で人材の雇用ができるチャンスといえます。ただ、景気が回復し給与水準が戻ってきた場合、安すぎる給与設定を行っていると社員の離職の要因となりますので気をつけなければなりません。
・中国系企業の求人動向
一方、景気減退の大きな影響を受けていない中国系大手企業の中には、日本の先端技術を積極的に取り入れ、他の企業との競争に打ち勝つ戦略をとっている企業があります。
日本人の特殊で高度な技術を持つ人材を雇用し、自社の製品技術力、高品質力、ブランド力を高めることは今後も経済的に大きく成長していく中国にとって重要事項となっています。弊社にも中国系企業からの日本人高級人材の依頼を頂くケースが増えてきております。かなり専門に特化した技術が求められますが、それに応じた報酬を用意されておりますので、技術をお持ちの人材の方であれば日系企業にこだわらず中国系企業への就職も視野に入れて検討するのも良いかもしれません。
景気が良くないということが求人求職に対してすべて悪い作用に働くわけではありません。景気が悪化すると企業は今までの経営方針を再検討し組織全体の改善を行います。その結果として競争力のある企業が生き残り、競争力の低い企業は淘汰され需要と供給のバランスが戻り自然と景気は回復しますので、必然的に人を雇用しなければならなくなります。仕事をお探しの際は悲観的に考える必要はなく、全体的な状況を理解した上で自分の経験、スキルに見合う企業を選んでいけば良いでしょう。